2005年08月13日

boostライブラリのビルド方法

開発環境
Visual C++.NET 2003
ライブラリ
boost 1.32.0

boostライブラリというC++のライブラリがあります。有名なライブラリなので説明は省略します。
このライブラリに含まれるクラスのうち、shared_ptrやarrayなど大半のクラスは、ヘッダファイルをインクルードするだけで使えるのですが、filesystemやdate_timeを使うときは、boostライブラリをビルドしてライブラリファイルを作成し、それをリンクする必要があります。

本記事では、Visual C++.NET 2003向けのライブラリファイルを作成する方法を説明します。

最初に参考にしたページを紹介します。
「Install & Build : インストールと構築」
Visual C++ 6.0やBorland C++ Compiler 5.5.1をご利用の方はこのページだけで十分でしょう。
しかし、Visual C++.NET 2003向けのやり方は詳しく書いていないので、ここで紹介します。
なお、boostライブラリのバージョンは1.32.0であることを前提とします。

まず、「SourceForge.net」より、boost-jam-3.1.11-1-ntx86.zipをダウンロードし、展開します。

展開するとbjam.exeというファイルができるはずですので、これをboostインストールフォルダ(project-root.jamがあるフォルダ)にコピーします。

次に、以下のようなbuild.batファイルをboostインストールフォルダに作成します。

call "C:\Program Files\Microsoft Visual Studio .NET 2003\Vc7\bin\vcvars32.bat"
call bjam "-sTOOLS=vc-7_1" "-sBUILD=debug release <runtime-link>static/dynamic <threading>single/multi"

1行目はVisual C++.NET 2003インストールフォルダに合わせて変更して下さい。

次に、build.batを実行します。
ビルドが始まりますのでしばらく待ちましょう。環境にもよりますが10分以上かかります。

ビルドが完了すると、boostインストールフォルダにbinというフォルダが作成されます。
binフォルダをファイル名「*.lib」で検索しましょう。作成されたlibファイル一覧が表示されます。
boostインストールフォルダにlibというフォルダを作成し、作成されたlibファイルを全てそこへコピーします。

最後に、Visual C++.NET 2003を起動し、
ツール→オプション→プロジェクト→ディレクトリを表示するプロジェクト→ライブラリ ファイルを選択し、
boostインストールフォルダ\libを追加します。

以上で完了です。

(追記)
「letsboost::ビルド」にVisual C++.NET 2003(VC7.1)でのビルド方法が載ってました。たぶんこちらが正式な方法だと思います。 投稿者 MASATO : 2005年08月13日 14:00 | トラックバック

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